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December 1, 2017
Talk Vol.15 四国に秘める無限の可能性(下) IBLJ取締役会長 森本 美行 第6回のゲストは四国アイランドリーグPlus(アイランドリーグ)を運営するIBLJの森本美行取締役会長です。 四国4県を舞台に行われる独立リーグ・アイランドリーグは今シーズンで13年目を迎えています。四国には無限の可能性がある――。 森本会長が見据える独立リーグの未来とは? 【地域活性化の起爆剤に】 二宮: NPBの延長戦上にないような独自スタイルがあれば魅力的ですね。 森本: 愛媛県は正岡子規に代表されるように、ある意味、野球発祥の地ですから、それぐらい思い切ったことをやってもいいんじゃないかと思っています。 今矢: MLBのロサンゼルス・ドジャースもベンチャー企業に出資したりしています。アイランドリーグとしてもデータやテクノロジーを駆使してベースボールを変えるような新興企業に出資する動きはあるのでしょうか? 森本: 直接投資ではないものの、それ似た戦略を去年からやっているんです。データの仕組みは野球のシステムについては僕もデータスタジアムにいましたから、わかるんですが、本当にデータベースから整備して良いものをつくるには開設費用が数億円かかるんですよ。今回、その基礎技術があるものの使いどころがない企業にお願いし、まるで新しい野球データシステムを我々が現場の意見や希望を集約する形で開発してもらいました。 1球1球の情報をデバイスに打ち込めば、ネットでリアルタイムにデータが見られるだけでなく、誰もが野球の試合時につくっている手書きのスコアブックと同じものがデジタル化され、生成される。紙のスコアブック同様のものをつくるのは結構大変で、そのためには新聞の組版システムの応用が必要になります。その開発を行ったaiSports社のアプリはあちこちの野球チームから引く手数多の状態です。現状のアイランドリーグではスポンサーが広告宣伝費を出してもらうのは簡単ではありません。しかし、我々の活動の場を利用して新しいサービスをつくるための研究開発 費ならまだ可能性がある。だから「僕らはうまく実験台として使ってください」と、リーグ経由でサービス化のスキームで売り出すこともできると思うんです。 今矢: そのテクノロジーはリーグが所有しているのでしょうか? 森本: 基本的には開発者ですが、一部リーグも所有できるように話しています。 今矢: なるほど。それをライセンス提供すれば、リーグの収益拡大につながりますね。 森本: はい。今はさらに開発が進んでいます。音声による入力です。スコアブックを記入するにしても、データを打ち込むにしても作業は大変ですが、音声入力が可能になればかなりの手間を省くことができます。開発部隊がラジオ中継を元に試したことがあるそうなんです。ラジオの実況放送では試合で起こったことの95%の事象を言葉にしていることがわかりました。つまり中継の傍に音声入力のできるデバイスをセットしておけば、自動的に公式記録が作成され、かついろいろなコンテンツに活用できる。例えばユーザーが知りたいデータをすぐに引き出すこともできるはずです。スポーツデータやコンテンツ制作、分析はAI(人工知能)と相性が良いと思います。ERP(統合基幹業務システム)で世界最大手のSAPという会社はサッカードイツ代表の2014年ブラジルW杯優勝に貢献した実績があり、企業にとっても自分の技術のプロモーションに大いに役立っています。 今矢: すでに「SAPのテクノロジーはすごい」というブランディングができてきていますよね。 森本: だから僕らもデータをうまく使い、リーグの価値を違うかたちでアピールしています。まだまだ無限の可能性を秘めていて、実は今も面白いメンバーや会社、大学が興味を持ってアイランドリーグが行っているプロジェクトに協力していただけるような動きもあるんです。すごい期待感がありますね。 二宮: ちょうど面白い時期に差し掛かっているわけですね。 森本: まぁ大変な時期でもあります(笑)。四国は、野球に限らず他のスポーツチームも必ずしも上手くいっているとは言えません。県によっては他のスポーツとも手を組むかたちもありかなと。例えば新潟アルビレックスのようにひとつのスポーツクラブとして複数のスポーツチームを運営するかたちがあっても面白いのかなと思いますね。 二宮: 四国のスポーツを統括する社団法人のような組織ができれば、そういった動きが加速するかもしれませんね。 […]
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