Loading...

Columnコラム

2011.02.20なぜ沖縄は野球が強いのか

沖縄と言えば、今や野球強豪県である。
一昨年、興南高が甲子園で史上6校目の春夏連覇を達成したことは記憶に新しい。

 

沖縄出身のプロ野球選手も増えてきた。
福岡ソフトバンクの新垣渚、昨季、新人ながら32盗塁をマークした千葉ロッテの伊志嶺翔大、
巨人で先発ローテーション入りが期待される宮國椋丞、横浜DeNAの大型右腕・国吉佑樹……。
ルーキーでも比屋根渉(東京ヤクルト)、嘉弥真新也(ソフトバンク)らの1軍での活躍が期待されている。

 

私の少年時代、沖縄県のプロ野球選手と言って思い出すのは広島、阪神で活躍した安仁屋宗八さんくらい。
今とは雲泥の差だ。

 

-ではなぜ沖縄から次々と好素材が生まれているのか。

 

それは近年、沖縄で春季キャンプを張る球団が増えたことに起因する。
1979年に日本ハムが名護キャンプを始めて以降、
今や沖縄ではソフトバンクと埼玉西武を除く10球団が集結する。

 

ロッテで「魂のエース」として人気を集めた黒木知宏さんは次のように語っていた。
「沖縄で野球教室を開くと、子供たちのレベルが驚くほど高い。
やはり、キャンプを見学に行って、プロの選手を間近で観ているのが大きいのでしょう。
プロの選手はどんな練習をしているのか、見よう見まねでやってみる。
プロの練習は基本を徹底して、合理的な練習をしていますから、
それを子供たちが取り入れるとどんどん伸びていく」

 

その黒木は宮崎県の出身。かつては”キャンプ銀座”と呼ばれた場所だ。
ロッテ監督の西村徳文、名球界入りした日本ハムの田中幸雄(現打撃コーチ)など名選手を多く輩出している。
今季から海を渡る青木宣親(ミルウォーキー・ブルワーズ)も宮崎県日向市の出身。ここはかつて近鉄のキャンプ地だった。

 

「浜辺で野茂(英雄)さんや、佐野(慈紀)さんの後ろをくっついて友達と走っていたんですよ。
その頃からプロ野球選手になりたいと強く思っていました」と青木は語っていたものだ。
学ぶは「真似ぶ」という言葉からきている。つまり学習の第一歩は真似から始まるのだ。
お手本はレベルが高ければ高いほどいい。
その意味でキャンプ地の少年たちはプロの一流たちから”英才教育”を受けているようなものだろう。

 

野球に限らず、各地域でトッププロと触れ合う機会があれば、それだけ子供たちのスポーツレベルは高まる。
これが10年後、20年後、日本の競技水準を高めることにつながるのだ。
私がスポーツの地域密着を唱えている理由はこんなところにもある。