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Columnコラム

2014.12.26“グローカル”で発展図る独立リーグ

グローカル――ビジネスの世界で、この用語を耳にするようになって久しい。グローバル化の流れに呼応しつつも、地域(ローカル)に密着し、その特性にあったビジネスを展開するという意味の造語だ。

 

スポーツの世界でも、この”グローカル”をキーワードに、さらなる発展を目指そうとしているリーグがある。今季で10シーズン目を終えたプロ野球独立リーグ、四国アイランドリーグplusである。

 

「世界のベースボールマーケットでの地位向上と、四国をベースとするグローカルビジネスの確立」

 

節目の10年を経て、リーグが新たに掲げたテーマがこれだ。

 

これまでもリーグでは、海外選手も参加する高知でのトライアウトリーグや、米国でのトライアウト実施などを通じ、日本人のみならず、外国人を受け入れて育成する国際化戦略を進めてきた。この12月には、シンガポールで開かれたショーケースにも参加。アジア中から集まった若い選手たちのプレーをチェックし、獲得への布石を打った。

 

こうした試みに加え、来季から始めるのがリーグの海外進出だ。6~7月にかけて、選抜チームを結成して渡米。独立リーグの「アトランティックリーグ」と「キャンナムリーグ」に参戦する計画が発表された。

 

アトランティックリーグは米国の独立リーグでもレベルが高く、今季は元千葉ロッテの渡辺俊介や元北海道日本ハムの坪井智哉らがプレーしていた。キャンナムリーグはカナダと米国にまたがるリーグで、リーグ選抜の試合も公式戦として組み込まれ、17試合を行う。両リーグでの試合数は2カ月で20~25試合になる見通しだ。

 

リーグの鍵山誠CEOによると、キャンナムリーグでの試合は「公式戦ですから当たり前のことながら相手は真剣勝負です。実は先方から”アイランドリーグが弱すぎるとリーグ戦にならない”とクギを刺されている」という。

 

「つまり、遠征でそこそこの成績を残さなければ、次年度は仲間に入れてくれない可能性もあるのです。ですから選手たちには、この北米遠征が継続できるかどうか、リーグの未来を背負って戦ってもらうことになります」

 

慣れない環境で結果を残すことは容易ではないだろうが、好成績を収め、現地スカウトの目に留まれば、日本のプロ野球を飛び越え、一気にメジャーリーグへの道も開けてくる。米国をはじめ、世界の野球関係者はアイランドリーグに目を向けるようになるはずだ。それが、ひいては四国のPRにもつながっていく。

 

選抜チームの遠征中、四国に残された選手たちは練習に加え、シーズン中にはできないイベントや地域貢献活動に取り組み、事業展開する構想だ。四国にしっかりと根ざしつつも、世界のマーケットを視野に入れる。まさに”グローカル”な挑戦に乗り出すリーグの次なる10年が楽しみである。