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Columnコラム

2014.07.01五輪・パラリンピック、会場変更は柔軟に

東京都の舛添要一知事が2020年の五輪・パラリンピックの競技会場計画の見直しを表明した。現状、変更が取り沙汰されているのは、バスケットボール、バドミントン、ボート、カヌーなど。会場整備費に想定以上の費用がかかり、跡地利用や自然環境保護の観点からも既存施設などを活用したほうがよいとの考えだ。

開催都市決定後に招致計画を変更するのはルール違反ではない。前回のロンドン五輪でもバドミントンや新体操の会場は当初のプランから変更になった。準備状況の視察と大会組織委員会との会議のため、来日した国際オリンピック委員会(IOC)のメンバーは「コンセプトは重要だが、競技会場の持続性や予算も重要」とプランの見直しに理解を示している。

以前も述べたように、重要なのは単に大会を運営するだけでなく、その後にしっかりとレガシーを残すことだ。大会が終わっても会場が競技者や地元の住民にとってプラスになるものでなくてはならない。そのために計画をブラッシュアップするのは、むしろ不可欠な作業だ。

後世にレガシーを残そうと、他の競技でもプラン変更を求める声があがっている。たとえばゴルフ。2年後のリオデジャネイロ五輪で112年ぶりに復活し、東京五輪では霞ヶ関カンツリー倶楽部が会場として予定されている。

これを都内の臨海部にある若洲のコースに変えるべきだと主張しているのが、ゴルフ解説者のタケ小山らだ。「霞ヶ関ではゴルフ界全体を考えた時に五輪後のメリットが少ない」と小山は話す。

「前回の1964年の東京五輪後、選手たちが試合をした体育館やプールなどの施設は皆が使えました。でも、霞ヶ関だと、ここでプレーするには会員になる必要がある。誰にでも開かれたコースではないんです。ゴルフファンの大半は中に入ることもできずに一生を終えてしまうのではないでしょうか。ゴルフに携わっている人間のひとりとして、後世に財産を残すにはどうすればいいか。その観点からも、誰でも利用可能な若洲で競技を実施すべきだと考えます」

若洲での競技実施には、相応の会場整備費がかかることが予想されるが、これに関しても小山は「コース自体は現状でも十分、競技は可能です。ただ、会場の基準として、36名が1度に打てる360ヤードの練習場を備えることが条件になっていますから、それをクリアすればいい。練習場を設けるだけなら、莫大な資金はかからないはず」と説明する。

競技会場や日程を盛り込んだ基本計画をIOCに提出するのは来年2月。まだ時間はある。後世に負の遺産だけが残ることだけは避けてほしい。