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Columnコラム

2016.09.16五輪復活で野球に求められること

プロ野球シーズンもいよいよ大詰めだ。セ・リーグは25年ぶりの優勝を目指す広島にマジックナンバーが灯った。

 

巨人相手に中盤までリードを許していた広島が、6回に逆転し勝利した。これでマジック20が点灯。翌8月25日も広島が終盤に逆転劇を演じた。3ー4、1点リードされて崖っぷちの9回表2死三塁。ここから菊池涼介の内野安打で同点、続く丸佳浩の三塁打で逆転に成功。マジックを18まで減らした。

 

東京ドームの半分を赤く染めた広島ファンも、連日の逆転勝利に満足して帰路についたに違いない。

 

ちなみに、この両ゲームの試合時間は、3時間2分と3時間5分。日本野球機構(NPB)が目標とする「3時間以下」には届かなかったが、今季平均の3時間11分(8月26日現在)は下回った。

 

昨年2月、キャンプ地を視察に訪れたNPB熊崎勝彦コミッショナーは、試合時間短縮の必要性をこう熱弁した。

 

「6時に試合が始まり9時くらいには終わって帰るのが理想。野球は終盤の7、8、9回がおもしろい。それを見ずして帰るのではファンが気の毒」

 

確かに近郊都市へ帰ろうとすれば、9時には球場を出るのが理想だ。家族連れならなおさらだろう。また9時までに終われば地上波の放送枠に収めることもできる。野球人気向上のために、試合時間短縮は焦眉の急だ。

 

NPBでは08年から環境配慮のためにGreen Baseball Projectを開始した。以後、試合時間短縮に取り組んできたが、今もって1試合平均3時間を切ったシーズンはない。イニングインターバルは2分15秒、無走者での投球間隔は15秒と定められてはいるが、なかなか目標達成には至らない。

 

「時間制限のない野球の醍醐味は、その間にある」との意見もある。時短だけに目を奪われては野球本来の面白みを削ぐというものだ。果たして、そうか。

 

古い記録をあたってみよう。1959年6月25日、後楽園球場で行われた巨人対阪神戦、すなわち天覧試合となったこの試合は、シーソーゲームの末に5対4で巨人が勝った。長嶋茂雄が村山実から放ったサヨナラホームランにばかりスポットが当たるが、ON初のアベックホームランや阪神・藤本勝巳の勝ち越し2ランなど、内容は盛りだくさん。それでいて試合時間はわずか2時間10分だった。

 

五輪正式競技復活が決まった2020年東京に向けて、スピードアップを加速してもらいたものだ。