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Columnコラム

2013.03.25五輪招致へ「いつやるか? 今でしょ!」

東京を皮切りにスタートした IOC評価委員会の2020年東京五輪・パラリンピック開催候補地視察はマドリード、イスタンブールの順で続く。最終結果は9月、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催される IOC総会を待たなければならない。

 

招致委員会委員長でもある猪瀬直樹都知事は「他都市を比較していろいろ言ってはいけないが、データ的に 言うことはできる。マドリードは去年5月に 78%の支持率で、東京は47%。今回、評価委員会が発表したのは 東京 70%で、マドリードは76%だった。(マドリードは下がり、東京は上がったという)客観的な数字が、一つの評価の大事な点ではないか」(毎日新聞3月 23日付)と手ごたえを口にしている。

 

だが、本当の勝負はここからだ。初開催を目指すマドリードやイスタンブールと違って、東京は2回目に チャレンジしていることを忘れてはならない。もっといえば、東京は「なぜ、2回目なのか」「なぜ東京なのか」という部分を、もっと強調しなければならない。

 

五輪は3度目となったロンドン同様、成熟した都市のあり方、ひらたく言えば、高齢者や障害者にやさしい 都市での大会であることを通じて、未来のあるべき福祉都市像をアピールしなければならないのだ。そのためには、障害者スポーツの普及や発展に、もっと積極的に取り組む必要がある。

 

この点について東京五輪・パラリンピック招致委員会評議会事務総長の小倉和夫氏は、こう語っていた。

 

「開催理念のひとつとして、日本が障害者に対してやさしい国づくりを目指していることを掲げれば、これは 強いメッセージになります。たとえば”パラリンピックに備えて環状線内をすべてバリアフリーにする”といったようなプロジェクトが盛り込まれてもいいのではないか。こうしたインフラ整備は、超高齢化社会となっている日本のためにもなるのです」

 

以前、バルセロナからロンドンまで6大会連続でパラリンピックに出場している競泳の河合純一から、こんな話を聞き、衝撃を受けたことがある。

 

「障害者の僕たちの姿は、皆さんが年老いた時の姿でもあるんですよ」

 

河合が言うように、人は誰でも老いる。足腰が弱くなり、視力も落ちる。なかには車椅子が必要になる人もいるだろう。超高齢化社会への備えを、今からやっておくことは、多くの都民、国民に将来的な恩恵をもたらすはずだ。予備校の CMではないが「いつやるか? 今でしょ!」なのである。