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Columnコラム

2012.01.31“差”ではなく”違い”

ロンドン五輪開幕まであと半年。スポーツニュースでは五輪に向けての話題も増えてきた。
なかでも活躍が期待されているのが、昨年のW杯で優勝した女子サッカー日本代表、なでしこジャパンだろう。

しかし、女子サッカー界では日本にとってあまりうれしくないジンクスがある。

 

-「W杯を制覇したチームが翌年の五輪も”制覇”したケースはない」

 

昨年の優勝でなでしこに対する世界の注目は高まった。
それだけにマークは厳しくなることが予想される。

 

「これまでは相手チームが私たちに、それぞれの良いところをぶつけてくるだけでした。
でも五輪では多くのチームが私たちを攻略すべく対策を練ってくると思います。」

 

過日、なでしこジャパンの司令塔、宮間あやに会った際、彼女はそう気を引き締めていた。
五輪でもなでしこたちの前に強敵として立ちはだかるのが米国だろう。
アテネ、北京と五輪では2連覇中。FIFAランキングも4年近く1位をキープしている。
日本はW杯決勝でPK戦の末、勝利したとはいえ、内容的には押し込まれるシーンが目立った。

 

-米国に内容でも上回り、再び勝利するにはどうしたらよいのか。

 

宮間に訊ねると、こんな答えが返ってきた。
「日本と米国の間にあるのは”差”ではなく、”違い”という発想が大切になるでしょう。
たとえば相手のフィジカルの強さを差ととらえてしまうと、
米国のようにフィジカルの強いチームを目指さなければならない。
それでは、いつまでも米国の上にいくことはできません。」

 

W杯でのなでしこジャパンは素早いパスまわしで、体格で”差”のある相手を翻弄した。
そのスタイルは外国メディアから「女子サッカー界のバルセロナ」と評された。
まさに日本の持ち味を徹底的に磨き、他との”違い”を際立たせたゆえの栄冠だった。

 

-差ではなく違い

 

宮間のような発想は他のスポーツのみならず、すべての分野で求められているものではないだろうか。
ただ単に世界と同じ土俵で争うのではなく、自分たちの独自性を追求し、それを武器にする。
五輪イヤーの2012年こそ、明るいニュースがひとつでも多い1年になればと願っている。