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Columnコラム

2010.10.12球団は誰のもの?

-プロ野球セ・リーグ最下位に沈んだ横浜ベイスターズの身売り話が持ち上がっている。

現在の親会社はTBSホールディングスだが、昨今の不景気でメディア業界は厳しい経営を余儀なくされている。今年3月期のグループの決算は赤字に転落した。ただでさえ年間20~30億円の赤字を出していると言われる球団を保有し続けるのは困難と判断したのだろう。

近鉄とオリックスの合併に端を発し、球界が再編騒動に揺れたのは今から6年前のことだ。
団数の削減に反対した選手会が2日間のストライキを決行したのは記憶に新しい。その時は新球団が仙台に誕生し、12球団体制が維持された。

今回、TBSは住宅設備大手の住生活グループと球団売却交渉を進めている。親会社の勝手な都合で球団をなくすことは絶対にあってはならない。交渉がまとまり、経営権の譲渡で球団が存続できるのであれば、親会社としては最低限の責務を果たしたと言えるだろう。

 

ただ、現在の経済情勢を鑑みた時、

 

-ひとつの会社に多くの球団株を預ける形が適切なのかは検討した方がよいのではないか。

オーナー企業に大きく依存する体質は、万が一のことがあった時に共倒れになる危険性をはらむ。リスクの少ないマネジメントを考えるのは経営者の責任である。

たとえば今回の球団売却が大きくクローズアップされた際、横浜に拠点を置く家電量販店ノジマも手を上げた。住生活グループとはチーム名や本拠地を移転しない方向で交渉が進んでいるとされ、横浜残留を主張して買収に名乗りをあげたノジマと大きく考え方が異なるとは思えない。

そうであれば株を分散化してノジマにも一定割合を保有してもらうよう交渉するのもひとつの手だ。ノジマ側はあくまでも筆頭株主を目指しているようだが、そこは話し合い次第だ。たくさんの個人や企業が球団経営に参画したほうが、より基盤は安定する。

 

球団は私企業ではあるが、同時に地域の文化的公共財でもある。大株主にはなれなくても、少しでも株が買えるならチームを応援しようと考える住民や地元企業は少なくないように思う。そうすれば、もっと支援の輪も広がるはずだ。この機会に開かれた球団経営のスタイルを模索することも必要だと考える。

 

 


 

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