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Columnコラム

2016.08.01甲子園の季節に故郷を思う

全国高校野球選手権大会、いわゆる夏の甲子園が今年も8月7日に幕を開ける。15日間の大会期間中、人々は郷土の代表校の戦いに一喜一憂する。この甲子園の季節こそ、日本人が一番、故郷を意識する瞬間かもしれない。

 

地方大会では残念なニュースもあった。名門PL学園(大阪)がこの夏限りで休部となった。最後の試合、東大阪大柏原戦は6対7と善戦した。休部となっているが、再開どころか「このまま廃部になるのではないか……」との声が絶えない。

 

2015年度からは新入部員の募集を停止していた。休部の理由は、たび重なる暴力による不祥事だ。全寮制のPL学園は上下関係に厳しく、それが不祥事の温床となっていた。非を改めることで出直す道は残されていないのか……。あのユニフォームが表舞台から消えてしまうのは、一高校野球ファンとして寂しい限りだ。

 

PL学園はプロ野球にも多くの人材を送り込んだ。2000本安打を達成したOBは、立浪和義、宮本慎也、清原和博、加藤秀司、新井宏昌、福留孝介(日米通算)、松井稼頭央と7人もいる。こんな高校は、他にない。

 

夏の大会を4度制しているPLだが、最強世代は清原と桑田真澄、いわゆるKKの時代(1983年・85年夏優勝)を推す声が多いだろう。春夏連覇を遂げたのはKKの2学年下の世代だ。中心メンバーは投手が元横浜の野村弘樹、元巨人の橋本清、野手は元中日の立浪がいた。

 

ちなみに甲子園で春夏連覇は、作新学院(栃木・62年)、中京商(愛知・66年)、箕島(和歌山・79年)、PL学園(87年)、横浜(神奈川・98年)、興南(沖縄・10年)、大阪桐蔭(大阪・12年)の7校しかない。

 

今年の春、選抜を制した智弁学園(奈良)は無事に県大会を勝ち抜き、代表の座を射止めた。大阪桐蔭以来、5年ぶりの快挙を狙う。惜しかったのは選抜準優勝の高松商高(香川)だ。県大会準々決勝で4番・植田響介が1試合3ホーマーを放つなど、強打で勝ち進んだが、決勝で尽誠学園に敗れた。

 

地元中学出身者で固め「地産地消」が話題となった高松商。古豪らしく、高校野球のあるべき姿を示し続けて欲しい。