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Columnコラム

2012.10.25競技普及へtotoの活用を!

政策よりも政局がメインになっている国会の現状では早期実現は難しそうだ。党派の国会議員でつくる スポーツ議員連盟がスポーツ振興くじ(toto)の改正に向けて動いていることは、あまり知られていない。

 

totoは最高6億円が当たる「BIG」を6年前に導入して以来、売上が大幅に伸びた。ただし、現状はJリーグの 試合を対象にしているため、どうしてもオフシーズンには販売ができない。

 

今回の改正には、くじを通年の発売にすることで売上増を図る目的がある。周知のように2019年には ラグビーW杯の日本開催が決まり、2020年には東京五輪・パラリンピックを招致している。そのメイン会場として国立競技場の改修が計画されており、売上の一部はその費用にも充てる狙いだ。

 

当初、くじの対象となる競技としてはサッカーがオフの時期にも開催されているラグビーやバスケット ボール、アイスホッケーなどを想定していた。しかし、ラグビー界から「チームの中にはプロ選手でない者も いる。それを賭けの対象にするのはいかがなものか」と難色を示す声が挙がり、結局は海外サッカーの試合や 日本代表戦を予想する方向で話が進んでいる模様だ。

 

一方でスポーツ振興くじへの参加をアピールのひとつの手段と捉える発想があっても良かったのではないか、とも思う。たとえばラグビーではトップリーグの観客数が頭打ちになっている。リーグではシーズン全体で40万人動員を目標に掲げているが、このところ3季連続で観客が減っているのが現状だ。トップリーグの試合がくじの対象になれば、いやがおうにも注目度は高まるだろう。まずは関心を持ってもらえないことには会場の観客も増えない。ひいては7年後のW杯成功にもつながらない。

 

同じようなことは他のウインタースポーツにも言える。冬季競技の多くは海外遠征が多い割に、普段はスポットライトを浴びることが少なく、充分な環境が整っていない。スノーボードやショートトラック、カーリング などがくじの対象になれば、五輪以外の大会でも人々の興味をひくことができるはずだ。もちろん、くじの収益は還元され、普及、育成や強化費に充てることができる。

 

実施にあたっては八百長の防止など取り組まなくてはいけないハードルはあるが、その分、見返りも小さくはない。日本ではスポーツでギャンブルというと眉をひそめる向きもあるが、海外にはあらゆる競技を賭けの対象にする文化がある。スポーツをより身近なものにするには、このような柔軟な発想も必要である。